級内相関係数とは?

- 統計メモ

級内相関係数とは

論文を読んでいる中で級内相関係数、ICC(1,1)というようなワードを見かけ、???となったのでこちらのリンクを参考にまとめていく。

信頼性について

リンク先の情報をまとめると以下のことが書いてあった。

ICCと密接な関係があるものに信頼性というものがあり、これらは大きく二つに分けられます。

  • 検者内信頼性:同じ人が何回検査をしても同じ値が出る
  • 検者間信頼性:誰が検査をしても同じ値が出る

そして、ICCはその検査の信頼性の高さを示す指標であり、次の3種類が用いられる。

  • ICC(1,~):検者内信頼性
  • ICC(2,~):検者間信頼性
  • ICC(3,~):相対一致検者間信頼性(あまり使われないらしい)

これではなぜICC(3,~)が存在するのかわからなかったため、検索すると次のリンクが見つかった。

ICCにはCase1,Case2,Case3の3種類があります.Case1は検者内信頼性を表す,ICC(1,1)やICC(1,k)というものです.Case2は検者間信頼性を表す,ICC(2,1)やICC(2,k)というものです.Case3は検者間信頼性を表す,ICC(3,1)やICC(3,k)というものです.Case2とCase3の違いは,Case2は絶対一致を調べるもので,Case3は相対一致を調べるものです. (略) 検者B,Cよりも,検者Aの測定基準が異なるために,ほぼ0.5秒遅めに記録してしまうことがわかっているとき,もしくは,検者Aが0.5秒遅く測ってしまうストップウォッチを使用したなどのとき,検者A,B,Cが絶対一致することはなく,検者Aから0.5秒引いたときに一致すれば良いと仮定したときは,検者間信頼性としてICC(3,1)を使用します.つまり,ICC(2,1)は,検者A=検者B=検者Cを仮定しており,ICC(3,1)は検者A+0.5秒=検者B=検者Cとか,検者A=検者B+10秒=検者Cとか,検者A+0.5秒=検者B=検者C-1秒を仮定していることになります.

要するに機器や検者に関する何らかの理由で確定的に誤差が出ることがわかっており、その誤差もわかっているときに使われるようだ。 また、検者というのは「計測する人物」という意味らしい(被験者の方だと思っていた...)

ICC(1,~)の~について

これについても先ほどのリンクにまとまっていた。

ICC(1,1),ICC(2,1),ICC(3,1)は,検者内・検者間信頼性が,どれくらいあるのかを知るために使用します.ICC(1,k),ICC(2,k),ICC(3,k)は,複数回測定した平均値を使用したときの検者内・検者間信頼性を求めるときに使用します.別な例として,検者A,B,Cの3名で,患者5名の歩行速度を測定したとします.検者3人の一貫性(検者間信頼性)はどれくらいかを,ICC(2,1)で求めます.

要するに~に関しては何回計測したかという情報ではなく、~回計測した平均値のデータを用いた場合の信頼性を計算しているという表明だといえるだろう。

数式表現について

詳しくはこちらにまとまっている。(後日まとめる予定)

さいごに

級内相関係数、ICCについてまとめる。

  • ICC(1,~):検者内信頼性:同じ人が何回検査をしても同じ値が出る
  • ICC(2,~),ICC(3,~):検者間信頼性:誰が検査をしても同じ値が出る
  • ICC(2,~)とICC(3,~)の違いは検者のくせを考慮している(ICC(3,~))かしていない(ICC(2,~))か
  • ~が1であれば計測データをそのまま用いており, 2以上であれば~個の計測データの平均値を用いている